私は、プロフィールでも紹介の通り、業務で長く海外に住み、かつ短期の滞在が多い生活を送ってきました。中国については1997年に半年程、上海郊外に住んでいたし、その後3年程は10数回一週間以内の出張を繰り返してきました。その為か、以降中国関係の書物は多々読んできました。今回、浦安市の図書館から「私は、中国の指導者の通訳だった」周斌著 を借りてきた。中国の指導者の日本語の通訳ということは、すなわち日本の指導者の通訳を行ったことである。この著者の30-40年前の政治の現場の表に出ない会談の内容を知ることができた。彼の話から田中首相、大平外相は中国から最も信頼された偉大なる日本の指導者であったことも理解できた。また、今までの中国の他の著者でも言われてきたことだが周恩来首相はやはり偉大な指導者であったことが判った。また、今回、中国と米国のピンポン外交の裏話、田中首相の日中国交開国の経緯等が詳細に語られている。今まで読んだ中国関連で比較的中立的な立派な書物であった。
イタリア映画祭2015、僕たちの大地
ここ10年来、5月のゴールデンウィークはイタリア映画祭で映画を見ることにしている。毎年、14-15本の日本未公開の映画を約1週間、一日3本上映している。1回だと日程が都合つかない人のために、間をあけて2回上映している。鑑賞者は、私のようにイタリア大好きな人々である。私も、最近2本を鑑賞している。この上映された中から、評判がよかった何本かをその後一般映画館で上映するようである。鑑賞者を注意深く見ていると約半分は、なんらか、イタリアと関係ある仕事をしているようである。従って、イタリア語のプロ、セミプロが多そうである。
イタリアと言えば、陽気な人々が多く、明るい喜劇の映画が多いが、国が共産勢力に支配されたり、マフィアが政治に関与したりと社会問題を題材とした映画も多い。毎年、これらが適当にミックスされている。表題は今年の目玉映画のようである。たまたま、今日が最初の上映の為か、監督と主演女優(実は監督の妻)が上映後約40分ほど、観客と質疑応答を行った。これを最後まで聞いた。その最初の3分間を動画として録画した。あとで、画像を容量調整してアップロードしたいと思っています。とりあえず、映画の内容をパンフレットから引用します。
監督:ジュリオ・マンフレドニア(Giulio Manfredonia) 「人生、ここにあり」が大きな感動を呼び起こしたマンフレドニア監督の新作は、協同組合に実際に起きた出来事を基にしたコメディ。南イタリア、ブーリアの小さな村では、マフィアから接収した土地で協同組合が有機農業を始めしようとしていた。助けを請われて、反マフィア活動に取り込むフィリッポが協同組合に加わる。フィリッポと個性的な仲間たちの前に様々な問題が立ちはだかるが、乗り越えて目的に向かっていこうとする。マフィアの脅かしに屈せず、自分たちの土地を守ろうとする人々の勇気が胸を打つ。
私の感想は、日本でも昔は、マフィアと地方役人が結託して同じような場面があったのではないかと思い、百姓が心あるリーダーのもとに立ち上がり、将来に展望を切り開いたイタリア人に喝采を送る感動的な映画と思った。後日ぜひ、日本で公開されることを期待している。
左が司会者、ついで監督、二人の真中が同時通訳者。右が主演女優 男性は、おいしい料理とワインで太り気味であるが、イタリアの女優はいつ見ても美人が多い。
下記は、質疑応答の初めの3分間の動画である。MP4ファイルなのでWindowsでは別途ソフトが必要かもしれない。
下記は、Windows で使えるWMV ファイルである。